Tom

Listen to Tom Waits.

21歳の頃。
仕事もできない、お金もない。あるのは根性と気合いだけ。
そんな自分を、事あるごとに新宿のバーに連れ出してくれた先輩がいた。
20代の自分を形作ってくれた大恩人だ。

めちゃくちゃ怖かったし、仕事の出来っぷりも圧倒的で、とにかく自分なんかが口を挟めるような空気じゃなかったし、そんな言葉も持ち合わせていなかった。

そこで先輩のボトルを飲ませてもらいながら、仕事とか、社会とか、人とか、筋とか、生きる力とか——
ずっと聞いてた。自分はほとんど「はい」と「はい」しか言えなかった。
頷きすぎて納得しかなくて、ウィスキーロックがしこたま効いてきて、いつもベロベロだった。

そのバーで流れてたのが、トム・ウェイツだった。

ああ、自分もいっぱしに仕事できるようになってメシ食えるようになったら、この店に自分のボトルを入れられるような、一人で静かに飲める大人になりたいなって、思った。それがひとつの誰にも言わない目標だった。

それから何年も経って、
今では好きなバーがいくつかできて、
顔見たら、トム・ウェイツを流してくれる店もある。

何者でもなかった頃の自分に、
いまも変わらず、あのしゃがれた声でトム・ウェイツは歌いかけてくる。

• 100%コットン製
• 生地の重量：190g/m²
• レギュラーフィット
• 肩幅テーピング（内側の縫い目隠し加工）
• 首回りのリブは二本針縫いのカバーステッチ
• 無地製品は中国製

重要：この製品は東アジア*のみで注文可能です。配送先住所が対象地域外の場合は、他の製品を選択してください。
*日本、香港、インドネシア、韓国、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、台湾、ベトナム